就職活動を始めるにあたって | キャリアデザイン

「キャリア」という言葉には、職業・経歴といった意味のほか、“生涯、生涯の職業”という意味もあります。キャリアデザインという考え方は、どのような仕事を選び、職歴を積むかにとどまらず、仕事を中心として人生そのものをデザイン=設計していくことでもあります。

キャリアデザインとは…

『キャリアプランニング』では、実践的なキャリアプランの方法についてお伝えしましたが、今回は違った角度からキャリアについて考え、より充実した内容のキャリアプランを創るためのポイントをお伝えいたします。

キャリアデザイン具体例1

では、実際にキャリアデザインをしてみましょう。ここでは、『現状把握~目標のためのプランを作成』までの流れに沿って2パターンのキャリアデザイン例を紹介します。

一通りキャリアデザインが完成したら、キャリアデザインを形成していくために必要なこと(能力・スキル)は何かを考えてみましょう。最終的な目標を達成するためには、これが一番重要です。

旅行業界で働く『Aさん』の場合

現状を把握
海外旅行が好きで、学生時代に15カ国訪問。英語力を活かす仕事がしたい。いろいろな人と出会える職場で働きたい。
目標の決定
国内外の文化、経済などの幅広い知識を活かし、自分で旅行会社を経営する。

理想のキャリアデザインを実現するためには、社会人生活を経ていく中で、最終的な目標達成のためにステップアップして行く必要があります。ここでは、仮に就職以降の段階を『入社後3年間』『3年後』『10年後』『15年後』の4つの段階に区分し、どのようなキャリア形成が必要となるかをご紹介します。

目標のためのプランを作成 と それぞれの段階で身につける能力

入社後3年間は添乗員として働き、現場を知る。

語学力の向上(TOEIC800点)。

お客様との会話によりコミュニケーション能力を磨く。

3年後…現場のリーダーに昇格。

旅行業界にかかわる知識(文化・経済など)を高める。

多方面からの情報収集により、企画力を向上。

10年後…新規プランの立ち上げを成功させ、企画部門の責任者になる。

総合旅行業務取扱管理者の資格を取得。

『より売れる企画』を生み出すための、創造力を向上。

15年後…会社の中の1グループ会社を任され、社長に。

部下、メンバーの育成、統率力を向上。

独立を見据えて、社内外のネットワークを構築。

就職活動においては職業・進路の選択のためのキャリアデザインが必要ですが、個人の価値観やライフスタイルの多様化もあり、キャリアデザインの考え方は、職業・進路の選択にとどまらない「ライフデザイン」とも言えるほど発展してきています。「人生の充実」という観点から、キャリアについて考えてみましょう。